鍼灸整骨院ときくと、みなさんはどのような治療をする場所というイメージがありますか?

「お年寄りがマッサージを受けるところ」や、「いまいち何をしてくれるのかわからない」といった印象を持たれる方も多いかと思います。

そこで今回は、どのような症状があるときに鍼灸整骨院にかかればいいのか、また、どのような治療方法があるのか、などのご説明をいたしますね。

そもそも鍼灸整骨院とは?

名前にある通り、中国から伝来した鍼灸治療と、身体の骨格や筋肉、関節などの機能障害や疼痛を治療する「整骨(骨を整える)」の双方からのアプローチが可能な医療機関です。

今ある痛み、辛さを和らげるだけでなく、根本的な原因にアプローチし、身体のバランスを取り戻すことを目指しています。

鍼灸治療

身体の経絡やツボを刺激することで、血流やエネルギーの流れを整え、痛みや不調を改善します。鍼やお灸を使った施術は、神経系や内分泌系に働きかけ、自然治癒力を高めます。さらに筋肉や関節の疲労や緊張を緩和し、身体の柔軟性や機能性を向上させる効果もあります。

主な適応症状

・慢性的な痛みやこり(腰痛、肩こり、膝痛、頭痛)

・神経痛(坐骨神経痛、三叉神経痛)

・自律神経の不調(ストレス、不眠、疲労、アレルギー症状)

・消化器系の不調(胃腸の不快感、便秘)

・婦人科疾患(生理痛、更年期障害、不妊症)

・呼吸器疾患(喘息、気管支炎)

・美容鍼(たるみ、ニキビ、しわ、シミなど、美容面全般)

骨格矯正(骨盤矯正・猫背矯正)骨格矯正では、骨格の歪みや筋肉の硬さから生じる姿勢不良を改善をサポートします。

正しい姿勢は健康の第一歩。

正しい姿勢や動作を身につけることにより、慢性的な痛みや怪我の予防にも効果的です。

当院ではまず、姿勢のお写真をお取りして、骨格の歪みをチェックしていきます。

適応症状(骨盤矯正)

・腰痛: 骨盤の歪みが腰痛の原因となることがあります。骨盤矯正により、骨盤のバランスを整えることで腰痛の改善が期待できます。

・姿勢の悪さ: 骨盤の歪みが姿勢の悪さを引き起こすことがあります。特に反り腰や前かがみなどの姿勢異常が見られる場合、骨盤矯正が適しています。

・骨盤周辺の不調: 骨盤の歪みが原因で、骨盤周辺の不調が生じることがあります。冷え性や便秘、生理痛などがその例です。

・運動パフォーマンスの向上: 骨盤のバランスが崩れると、身体の安定性が損なわれ、運動パフォーマンスが低下することがあります。特にスポーツ選手やアスリートは、骨盤のバランスが重要です。

・産後:妊娠・出産により歪んだ骨盤を整えることにより、腰痛やホルモンの乱れを改善し、産前のスタイルへと近づけるのをサポートします。

・日常生活での不調: 骨盤の歪みが原因で、歩行時の不安定感や足の長さの違い、お尻や股関節の痛みなどが生じることがあります。骨盤矯正により、これらの不調を改善できます。

ただし姿勢の改善は一朝一夕にはできないため、定期的な通院や自宅でのセルフケアも重要になります。

適応症状(猫背矯正)

・姿勢の悪さ: 猫背や前かがみなどの不良姿勢を改善したい人は猫背矯正を受けることで、正しい姿勢を維持できるようになります。

・首や肩のこり: 猫背が続くと、首や肩の筋肉が過度に緊張してこりや痛みが生じることがあります。猫背矯正により、首や肩のこりを解消できます。

・背中の痛み: 猫背が続くと、背中の筋肉や脊椎に負担がかかり、背中の痛みが生じることがあります。猫背矯正により、背中の負担を軽減し、痛みを緩和できます。

・呼吸困難: 猫背が進行すると、胸郭が圧迫されて呼吸が制限されることがあります。猫背矯正により、胸郭の開放や呼吸の深化を促すことができます。

・内臓機能の低下:猫背が続くと、内臓が圧迫されて消化器官や呼吸器官の機能が低下することがあります。猫背矯正により、内臓の圧迫を解消し、内臓機能の改善が期待できます。

・見た目の悪さ: 猫背は見た目にもよくありません。猫背矯正により、姿勢が美しく整い、自信を持って振る舞うことができます。

骨格矯正を受けることで、身体のバランスを整え、健康的な生活を取り戻すことができます。

外傷に対するテーピングや、ハイボル・超音波治療

外傷に対するテーピングやハイボル治療は、怪我や損傷が起こった部位を安定させ、痛みを軽減し、回復を促進するための治療法です。

テーピング

テーピングは、特殊な粘着テープを使って怪我や損傷がある部位に貼り付けることで、関節や筋肉の安定性を高め、痛みを軽減し、回復を促進する効果が期待できます。ただしテーピンの効果は1~3時間程度であり、1日中は貼ってはいられないため、運動直前などに来院されることをオススメいたします。

適応症状

1.関節の安定性の向上: 関節の靭帯や筋肉の損傷、または関節可動域の制限により、関節の安定性が低下している場合に適用されます。

2.筋肉のサポート: 怪我や疲労により筋肉の機能が低下している場合や、運動時の筋肉の負担を軽減するために適用されます。

3.疼痛の軽減: 筋肉や関節に痛みがある場合、テーピングによって痛みの軽減や支援を行うことができます。

4.血流やリンパ液の促進: テーピングによって、損傷部位の血流やリンパ液の流れを促進し、治癒プロセスを助けることができます。

5.姿勢の補正: 猫背や前かがみなどの不良姿勢を改善するために、テーピングが用いられることがあります。

6.運動のパフォーマンス向上: スポーツ選手やアスリートは、パフォーマンス向上や怪我の予防のためにテーピングを行うことがあります。

テーピングは適切に行われることで効果的な治療やサポートができますが、誤った使用や不適切な方法で行われると逆効果になることもありますので、注意が必要です。

ハイボル・超音波・MCRの適応症状

・ハイボル療法:

1.筋肉の痛みや緊張の軽減

2.関節の可動域の増加

3.筋肉の収縮能力の改善

4.神経の興奮性の抑制

5.血流やリンパの循環促進

・超音波療法:

1.筋肉や関節の痛みや炎症の軽減

2.組織の修復と再生の促進

3.筋肉や軟部組織の柔軟性の向上

4.血流と酸素供給の増加

5.筋肉の緊張の緩和

マイクロカレント療法:

1.筋肉の収縮力の増強

2.神経の興奮性の調整

3.炎症や浮腫の軽減

4.筋肉の疲労やこりの軽減

5.組織の修復と再生の促進

これらの療法は、痛みや炎症の軽減、組織の修復と再生の促進、筋肉の収縮能力の向上など、様々な適応症状に対応することができます。

交通事故治療

自動車交通事故の被害者は、整骨院で治療を受けることができます。

整骨院では、事故による怪我や痛みの治療を行うことができますが、治療費や損害賠償などの経済的な支援については、被害者が加入している自動車保険の自賠責保険から支払われる場合があります。

1、事故発生後の対応

 まず、事故が発生したら、安全な場所に移動し、警察に通報して事故報告書を作成します。また、相手方の情報や保険会社の連絡先を記録します。

2、自動車保険会社への連絡

 自動車事故の被害者は、自分の自動車保険会社に事故を報告し、被害状況や治療の必要性を伝えます。保険会社からは、治療費や損害賠償などの手続きや支援内容についての指示があります。

3、治療施設の選択

 保険会社から指定された治療施設や医師を受診するよう指示がある場合は、その指示に従います。しかし、一般的には自由に治療施設を選択することができます。整骨院を選ぶ場合は、事前に自動車保険会社と連絡し、整骨院での治療が保険適用となるか確認します。

4、整形外科にて医師の診断

 痛みがある部位をすべて伝えて診断書を書いてもらいましょう。整骨院では、診断書に記載されている部位しか治療の対象にはなりません。来院していくなかで、「病院では言わなかったけど、実はここも痛いから施術して欲しい」という要望にはお応えできません。診断書をもらったのちは、保険会社に連絡し、整骨院の院名と住所、電話番号をお伝えください。

5、整骨院での初診

 選んだ整骨院で初診を受けます。(※医師の診断書をご持参ください)

6、治療プランの提案

 初診後、治療プランが提案されます。治療プランには、施術の種類や頻度、治療期間などが含まれます。患者は、治療内容や予定に同意し、治療を開始します。

7、治療の実施

 治療プランに従って、整骨院で治療を受けます。

8、治療経過の報告と調整

 治療の進行に応じて、症状や状態が改善しているかどうかを保険会社に定期的に報告します。治療内容やスケジュールは、必要に応じて調整されることがあります。また月に1度は整形外科の医師の診察が必要になります。

9、治療終了

 症状や状態が改善し、治療が不要と判断された場合、治療を終了します。治療終了後も、必要な場合は定期的なフォローアップや自己管理の指導が行われることがあります。

このように、自動車事故の被害者が整骨院で治療を受ける場合は、事故後の手続きや保険会社との連絡、治療施設の選択など、いくつかのステップがあります。

以上が鍼灸整骨院の治療のご紹介でした。

さらに詳細をお知りになりたい方はいつでも当院にお問い合わせください。